岩手県ユニセフ協会

岩手県ユニセフ協会の活動

シリア国内外で650万人の子どもたちが危機に(2014年8月13日)

シリア国内外で650万人の子どもたちが危機に
~長引く紛争で深刻化する子どもたちの命~

 中東にも到来した夏。シリア国内では水処理施設や電力施設への攻撃によって、浄水機能が低下し、厳しい暑さの中、下痢や腸チフス、A型肝炎、コレラといった病気が流行する恐れが高まっています。

 国内では、停戦合意によって人道アクセスが可能となった場所がある一方で、下校中のホムスの少年たち約140名が誘拐されたまま1カ月が過ぎ、アレッポでは少女4名が迫撃砲で殺害されました。内戦に何ら責任のない子どもたちが、犠牲になり続けています。

 一方で、7月16日、国連は、シリアへの人道支援アクセスに関する安保理決議2165を全会一致で採択しました。本決議により、最大290万人以上に必要不可欠な支援が行えるようになり、シリアで支援を必要としている人たちに支援を届ける我々の取り組みの突破口となることが期待されています。

 シリアの子どもたちへの皆さまのあたたかなご支援をよろしくお願い申し上げます。


© UNICEF Syria/2014/Kumar Tiku
▲アレッポ市の避難所にある給水施設で水を汲む子どもたち。

●シリア国内で支援を必要とする子どもの数: 650万人

その数は、わずか1年で200万人以上も増加しています。

◆シリア国内で影響を受けた人々の数:10,803,500人 (SHARP 2014 改訂版)

◆シリア周辺国で難民として登録または登録待機中の子どもの数:1,475,061人

人々の数:2,873,362人 (2014年7月16日)

◆必要とされている資金(2014年):
シリア国内: 1億9,379万米ドル*
 
シリア周辺国:5億7,028万米ドル*
●ユニセフは、シリア国内で約1,700万人に安全な水を提供するなど支援活動続けています

ユニセフはパートナー団体と共に、今年だけでもシリア国内で約1,700万人に安全な水を提供したほか、11万4,000人に学習用品を提供し、3万4,000人の子どもたちに心のケアを行ってきました。ポリオの予防接種は、シリアとイラクでのポリオ感染確認を受け、地域一帯で過去最大規模となる2,500万人を対象に実施されました。しかし、シリアとその周辺国におけるユニセフの活動資金は充分ではなく、このままでは子どもたちに必要な支援活動を脅かしかねない状況です。

7月3日現在、2014年末までの緊急支援活動の支援要請額に対し、4億8,700万米ドル(約490億円、支援要請額の63%)が不足しています。


グラフ:シリア難民予測値と難民数の比較

<問い合わせ先>

岩手県ユニセフ協会(日本ユニセフ協会協定地域組織) 事務局 電話:019-687-4460

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