岩手県ユニセフ協会

岩手県ユニセフ協会の活動

ユニセフ事務局次長「ガザの人道的崩壊について声明」を発表(2024年1月29日)

ウクライナ危機 ユニセフ、水道インフラの修復を支援
~「ウクライナ緊急募金」にご協力ください~

 ウクライナにおける戦争は、子どもたちに壊滅的な影響を与え続けています。特に戦闘の最前線の地域において、子どもたちとその家族の命と生活が脅かされています。カホフカ水力発電所のダムが2023年6月に破壊された後、最大100万人が持続的で安全な水へのアクセスを失いました。また、エネルギー・インフラへの攻撃により停電が発生し、水道網が寸断され、700万人の子どもたちが保健・教育サービスを受けられなくなりました。ユニセフは、ウクライナ全土のすべての子どもたちが、衛生面や栄養面において非常に重要な、清潔な水を絶えず確保できるよう取り組んでいます。2023年、ユニセフはパートナーの支援を得て、被害を受けたインフラを復旧させることにより、 約300万人に水道サービスを提供しました。ユニセフはまた、水処理に必要な機器や浄水剤も提供しています。

©UNICEF/UNI497905/Vashkiv

●砲撃によって断水によって及ぼす生活への影響

 2022年に激化した戦争は、ウクライナ全土の村や町、都市に破壊と荒廃をもたらしています。南部のザポリッジャ州では、砲撃の被害によって、家族が飲料水を手に入れることができなくなりました。11歳のビクトリアさんもその一人です。

 「1週間ずっと、水が手に入らないときもありました。普段から水を備蓄しておいて、なるべく使わないようにしていました」(ビクトリアさん)

 そのような状況に対応するため、ユニセフは、給水システムの復旧のための財政支援を提供しました。その資金は、給水インフラの修復、14のポンプ場の設置、飲料水の安全性を確保するための浄水剤や破裂した水道管の修繕用資材を購入に充てられました。

 「水道管が取り替えられたことで、自宅の台所やお風呂場で、水をいつでも使えるようになりました」とヴァレンティーナさんは感謝を口にします。

 水道の復旧工事に携わった、ザポリツィア地方水道事業会社の技術部長アルトゥール・ハコビアンさんは、「ユニセフは、破損した給水システムの復旧を支援してくれただけでなく、包括的な計画をともに考え実行してくれました。私たちは共同で、緊急に交換が必要なパイプラインの優先順位マップを作成しました。必要不可欠な資材、機材、工具、職員に必要な作業着の支援も受けました」と言います。

 水道事業会社はザポリッジャ州北部でのべ2.5キロメートル以上の水道管を交換し、新しいバルブを組み込み、必要不可欠なポンプ場を設置しました。この地域の給水は、ドニプロ水力発電所の上流から行われていますが、砲撃による停電が一部で中断の原因となっていました。

 ユニセフの支援により、水道事業会社は停電時にも給水を続けるための体制を整えました。「停電が起きた場合に、飲料水をコミュニティに届けるための給水車両を備えています」とハコビアンさんは説明します。「ユニセフから提供された浄水剤によって、飲料水の安全も保証されています」。

●幼稚園に戻ってきた子どもたちの笑顔

 ウクライナのキーウ州にあるヴァスィリキーウの人々も、問題の多い給水システムに悩まされてきました。故障による断水が頻繁に起こるほか、金属製の水道管が老朽化して管を流れる水に鉄分が多く含まれてしまうため、水道の蛇口から錆びたような色の水が出ることもありました。

 特にこの地域の幼稚園にとって、安全な水を安定的に使うことができないという問題は大きく、園の運営にも影響が出ていました。しかし最近、ヴァスィリキーウにある上下水道管の緊急交換のための資金をユニセフが支援したことで、優先的な供給先となっている学校や幼稚園、医療機関への水供給が回復しました。

 幼稚園の職員であるユヘニイアさんは、上下水道管の修繕が行われる前は、幼稚園の水道は月に1、2回は断水していたと言います。そのたびに教育省が給水トラックを派遣し、幼稚園に水を運んでいました。

●ウクライナの子どもたちのために

 ウクライナにおける戦争は、子どもたちに壊滅的な影響を与え続けています。特に戦闘の最前線の地域において、子どもたちとその家族の命と生活が脅かされています。2023年末時点で、370万人が国内で避難生活を余儀なくされています。子どもたちは、病気、家族離散、暴力、人身売買、不発弾などのリスクの高まりに直面し続けています。最前線では2,321校が安全上の理由から閉鎖されているなか、就学年齢の全人口の半数に当たる200万人近くが、授業の一部または全部をオンラインで受けています。

 困難な状況が続く中、ユニセフは、ウクライナ国内および難民を受け入れている周辺各国で、教育支援や心のケアなど、子どもたちと家族のための支援を継続しています。その活動を支えるため、日本ユニセフ協会は、ユニセフ「ウクライナ緊急募金」を受け付けております。避難を余儀なくされ、教育の機会を奪われ、恐怖におびえ心身ともに影響を受けている子どもたちとその家族に、人道支援を届けるため、ご協力をお願い申し上げます。

ウクライナ緊急募金

全国の郵便局(ゆうちょ銀行)窓口からのお振込みも可能です。

 振替口座:00190-5-31000 口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会

 *通信欄に「ウクライナ」と『K1-030 岩手県ユニセフ協会』と明記ください。

 *窓口でのお振込は、送金手数料が免除されます。

(※写真・情報の出典は、公財:日本ユニセフ協会HPより)

<お問合せ先>

(公財)日本ユニセフ協会:0120-88-1052(平日10時~17時)

岩手県ユニセフ協会(公財:日本ユニセフ協会協定地域組織)

電話:019-687-4460(月~木 10時~15時)

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